公益社団法人日本看護協会が毎年実施している「病院看護実態調査」(※)によると、看護師の看護師の離職率は、10.6%でした。
看護師の離職率は、ほかの職種に比べて特別に高いというわけではありません。
しかし、毎年10数万人の看護師が転職していることから、ほかの看護師が退職するに至った理由を知っておくことは、キャリア形成を考える上で大切な事です。
ぜひ看護師の退職理由、転職理由を考え、今後のキャリアを考えるきっかけにしてください。
※)
『2021年「病院看護・外来看護実態調査」公益社団法人日本看護協会』
(調査対象:全国の病院2668施設、調査期間2021年10月1日~11月22日
『看護師白書2021年度版』によると、退職を考え始めたきっかけと理由については、以下の通りです。
年代によって、多少の違いはあるものの、「人間関係」、「仕事のやりがい」、「給与」、「忙しさ」、「結婚・出産」など、多くのアンケート調査でも似たような結果になります。
逆に退職を考えたが取りやめた理由として、株式会社エス・エム・エスの調査結果( 「看護師の働き方に関する意識調査」)によると、
となっており、「人間関係の改善」、「労働環境の改善」、「仕事のやりがい」が上位にランクインしていることからも、『看護師白書2021年度版』の結果が正しかったことの裏付けともなっています。
しかし、退職を考えた時に問題が解決されることがない時は、転職することによって、
「人間関係に関する理由」
「仕事内容・やりがいに関する理由」
「勤務時間・勤務体系(交替制度・オンコール回数など)に関する理由」
「勤務地・通勤距離に関する理由」
「病院・施設が目指す方向性や目標に関する理由」
が、一新できる可能性は極めて高いです。
その代わり、人間関係を一から築き直す必要がありますし、仕事内容にやりがいが持てるどうかは保証されているわけではありません。
ある程度、情報としては知っていても、いざ働いてみると思っていたことと違うこともあり得ます。
しかし、何もしないままで問題を解決できないのであれば、まずは行動を起こしてみてはいかがでしょうか?